■□ 増改築のデザイン |
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今回この廃寺を寺子屋に改造するにあたり、以下のことに留意しました。 |
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今ある建物をよく読むこと。 |
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さりげなく、かつ的確に新しい機能をもりこむこと。 |
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今回の増改築がこの廃寺を過去に追いやることなく、新しい1ページとして付け加えられること。 |
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具体的に次のような計画を提案しています。 |
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新センターラインの設置
寺院部と民家部をつなげる東西の長い一体的な空間を設定し、寺子屋としました。ぜひ民家側玄関から上がっていただき、その奥行きを感じてください。 |
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さりげなく、かつ的確に新しい機能をもりこむこと。
今は不在となった本尊から門に至る南北の強い軸の意味を、和やかに中和しています。 |
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今回の増改築がこの廃寺を過去に追いやることなく、新しい1ページとして付け加えられること。
明治期に戦勝記念として建てられた清正公堂を講師控室にしました。最低限の付加で少しユーモラスで劇めいた部屋になりました(今回は計画のみ)。 | |
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デザインは新しいものを無理やり押し付けるのではなく、むしろ過去と現在との関係性の発見にあります。旧顕徳寺には、まだまだ修理しなければいけない部分がたくさんあります。でも法隆寺を見ればわかるように、すべての建物はもたそうと思えばもつのです。知恵と愛着とわずかばかりの資材が生えてくることを願って今回の成果を公表します。 |
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■□ 作業のフロー |
i) 実測(8/28〜29)
スケッチをし、それをもとに実測を行う。実測することによって建物を把握し、無理のない増改築プランを提案できるようにする。 |
ii) 分析(8/30〜)
実測図面をもとに分析を行い、模型を作成する。また、寺子屋に必要な装置の提案を行う。=寺子屋シンポジウム |
iii) 設計(9/1〜)
各自の提案に基づいて設定された3つのプロジェクト(新センターライン、旧センターライン、鈴屋)にわかれて、設計、施工を行う。 |
iv) 完成(9/10) |
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