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羽地大橋 岡崎 乾二郎 
(造形作家)
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羽地大橋及び橋梁周辺環境修景デザイン
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総領町に予定されている羽地大橋は全長190m、巾11mあり、完成すれば 三良坂、吉舎、総領にまたがる灰塚ダムエリア内で最長、もっとも大きな橋 の一つになります。ゆえに羽地大橋は、自然環境および景観へ与える多大な影響が大きな心配として予想されているばかりか、総領町最大の建造物として、いやおうなく地域コミュニティを象徴する重大な役割を担うことになろうことも予想されます。
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ゆえに羽地大橋とその周辺整備は、「自然環境、景観、地域の暮らし、それらが相互に活かしあう調和をもった環境を将来まで残しうる価値を持った環境として、みんなの知恵を出し合っていかに作っていくか」というアースワーク・プロジェクトの活動の中でも、細心な注意をもって取り組まなければならない、もっとも大切な場所の一つであると考えられます。

羽地大橋のデザイン
羽地大橋のデザインにおいては、以上のことをふまえ、橋の高欄に次のような仕掛けを施します。
  • 地域のコミュニティでむかしから使ってきた、親しみのある生活用水、小谷の小川を廃水としてしまわず、それを使って橋の緑化のための、灌水設備として用いる。
  • 小谷の小川から引かれた水は塔に集められ、そこから水は欄干内のパイプを通って対岸まで橋を登りきり、Uターンして歩道手すりパイプ内に仕掛けられた装置によって、さまざまな音を奏でながら、植木鉢ポットに水を供給し、戻ってくる。
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 水の流れとその仕組み
木屋側の小谷川から取水された水は、下流側高さ7メートル50センチの水の塔に集められ、高欄に取り付けられた水管を通って対岸(稲草側)に昇っていく。水盤を経過し、歩道づたいの水樋にしたがって(歩道側に設置された植木鉢ポットに水を補給しながら)再び木屋側に下る。
常に水平面を維持する水の原理を使って、橋の勾配3パーセントの傾斜(高低差6メートル)を魅力的な特質として活用する。
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ゆえに羽地大橋とその周辺整備は、「自然環境、景観、地域の暮らし、それらが相互に活かしあう調和をもった環境を将来まで残しうる価値を持った環境として、みんなの知恵を出し合っていかに作っていくか」というアースワーク・プロジェクトの活動の中でも、細心な注意をもって取り組まなければならない、もっとも大切な場所の一つであると考えられます。


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