@ EARTHWORKS NEWS - No.36 '99/11/15
のり面を考える
 ◇ 理想と現実的な問題
Zoom! 現在、ダム建設にともなう周辺道路工事が進んでいます。
 ダム建設の為の工事用道路(後に町道)については平成12年度中には完了し、平成12年度の末頃からは本格的にダム本体の工事が行われる予定となっています。[平成11年10月現在]
 このような状況の下で、のり枠の大きさの違いやのり面下端の処理について、現在建設省・3町で協議をしています。
 アースワーク宣言でも謳った「できるだけこれまでの景観を残す」という意味では、20cmののり枠の方が目立たず、緑化による効果も期待できます。のり面下端の処理については、緑化の効果や景観を考えるとコンクリート等で固めない方がいいと言えます。
 しかし、のり枠の大きさは、岩盤や岩質の状況に左右される可能性が高く、現場での裁量に任せざるを得ません。また、のり面下端の処理は今後の管理の問題が大きく影響します。
 アースワークの精神を現場に極力活かしていくために、専門委員会などでの検討も想定しながなら、現場でのルールづくりを関係者で協議しています。

ひまわり舞台工事着工
Zoom! 吉舎町安田地区の「ひまわり舞台」の工事が11月8日(月)から始まりました。
 工事に先立ち、10月15日(金)江の川総合開発工事事務所で、デザインをされた岡崎乾二郎氏・建設省・吉舎町・工事請負業者により作業段取りの打ち合わせが行われました。
 工事現場脇には、岡崎氏による完成イメージ図を使って、横山保則(吉舎町安田)さん作の看板が設置されています。
 工事の様子ともどもご覧ください。

アーティストインレジデンス展
 ◇ 展示場所の見え方を変える?
Zoom! 11月1日から7日まで総領町の黒目スタジオを舞台に行われた展覧会は、百人を越える観客の方々を迎かえ入れ、盛況のうちに終了しました。
 この展覧会では、招待作家の一人でもある小野弘人さんが、黒目スタジオという建物全体を作品として改築。綿密な模型による検討と現場での思いきった作業で全体の空間を一変させられました。
Zoom! 作品を持って九州から来てくださった牛島智子さんも、大きな構造をもった展示の進め方を楽しまれていました。
 壁を抜く、天井に穴を開けるといったダイナミックな建築的作業と密度の濃い美術作品が織り成す空間は、これまで見ていた黒目スタジオ全体の雰囲気を大きく変え、展覧会としても素晴しいものになりました。
アーティストインレジデンス
Zoom!
展示スタッフ&協力
 1999年9月1日〜10月中旬
 ふるさとセンター田総
 ユーシャーン夢亭
 オープンスタジオ:10月2,3日
_
招待作家
  牛島智子/Ushijima Tomoko(絵画)
  小野弘人/Ono Hiroto(建築)
  カルロス・ニエト/Carlos Nieto(ビデオ)
  横溝静/Yokomizo Shizuka(写真)

ガードレールの実物が見れます!
Zoom!  お知らせが遅くなってしまいましたが、県道総領三良坂線沿いの、灰塚大橋を建設している周辺の道路で、投票や専門委員会での協議を経て決定した色が塗られたガードレールをみることができます。
 背景の緑に溶け込む支柱部分の「青みがかった緑」と、まだアスファルトの敷かれていない道に紛れていながら、独特の色味を強調している「明るいベージュ」。
 この地の景色にマッチしながら、二つの色の組み合わせで、自己主張をしています。
→ 詳しくは「ガードレールの色を決めるイベント」ページ

アーティスト選考委員会開催
Zoom!  今年度のアーティストインレジデンス招待作家展覧会最終日の11月7日(日)、アーティスト選考委員会が、総領町ホルショー黒目で開催されました。
 ご自身がレジデンスに招待されてカナダに滞在中の岡崎氏を除いて、全員が集合し、今年の反省と来年に向けての方向性、スケジュールなどを確認しました。
 (1) 評価軸のたて方や置き方、(2) 今までにない独自の基軸、(3) 広報(記録)活動の充実、そして結果としてアーティストが来たいと思うような活動としていくという野々村氏の整理は今後の方向性や作家選定を考えていく時の判断基準となりました。
 その具体的な方法について、各委員独自の方向性のまとめと具体的なアーティスト・研究者などの推薦を併せてアイデアとし、次回の委員会で持ち寄ることになりました(各々の案をインターネットで広く公表するという話もでました)。
 来年の3月初旬をめどに、レジデンスの方向性と来年度の招待作家決定を行う予定です。

安田文化祭での出展
Zoom!  10月24日(日)開催された安田文化祭に、アースワークプロジェクトで取り組んでいる周辺整備計画(模型や説明文など)やスクール活動の記録などを展示しました。
 「色々やりょってじゃねぇ」という地元の方や、この期間に帰省されていた方々の反応もあり、3町で行われているアースワークの取り組みの全体像がわかる展示となりました。

広島県グラフ誌「すこぶる広島」
 ―― Vol.27 1999年11月号掲載
すこぶる広島  この号の特集は「広島発 新文化創造」ということで、県内のユニークな活動や活動をしている人の紹介がされています。
 灰塚アースワークプロジェクトも、事務局布施知範を中心に、作品ホームステイの様子、吉舎町の「回転窓」などがとりあげられています。
◎ 詳しくは「すこぶる」HP 内掲載ページへ
http://www.pref.hiroshima.jp/sukoburu/

アート INFORMATION イベント
吉舎町内児童生徒作品展
9月21日〜11月25日【月曜日休館、午前10時〜午後5時】
あーとあいきさ 入場無料
山口キミコ手描き友禅展
11月30日〜12月12日【月曜日休館、午前10時〜午後5時】
あーとあいきさ 一般300円 高校生以下無料
金森拓磨展 10月4日〜10月31日
船をつくる話1999−木を集める 12月8日〜1月10日
Xa104 入場無料【火曜日休館、午前10時〜午後5時、12/30〜1/4は休館】
渡辺うめ展
11月20日〜12月19日【水曜日休館、午前9時〜午後5時】
三良坂平和美術館 入場料大人300円小中高生150円

実行委員会動向
【11月1〜7日】 レジデンス作家展覧会
【11月7日】 運営室会議
【11月19日】 ひまわり舞台現場打ち合わせ
【11月28日】 灰塚ダム視察 現地見学会
【11月29日】 連絡調整会議(午後1時〜)


CONTENTS   PREV NEXT