@ 第1回アースワークスクール
授業風景
1分で彫刻家になる方法
【日時】 1997年5月25日
【場所】 総領町リストアステーション
【講師】 岡崎乾二郎(美術家)
【内容】 1997年5月25日、総領町リストアステーションにて第一回アースワークスクールが開催された。参加者約40人という盛況ぶりのなか、講師の岡崎乾二郎氏の『1分で彫刻家になれる方法』について、興味深く授業を受けていた。
講師の岡崎氏の話は、黒板に描かれた三つの四角の違いから始まった。実は右に描かれた四角だけが一筆描きで描かれているという違いである。一見すると同じ様な四角の重なりに見える図も、その過程において大きな違いがある。 と同時に一筆で描くという機能を備えるとそのシンプルな四角というかたちが非常に有効にはたらくということもわかる。 第1回のアースワークスクールでは、材料として用意したものが持つ機能を見つけだしその機能を最も美しくかたちづくる方法について、様々な廃品などを使って、演習した。
ボーリングのピンに備わっている、直立する機能を利用し、椅子をつくってみる。この椅子のデザインは、ボーリングのピンというよりも、ゴシック建築のなだらかな曲線を持った柱のようなものになる。 単なる表面的な見立て(顔にみえるとか、別のなにかに見えるといった)だけでなく、機能や働きといった、基本的な構成要素を見つけだし、その機能を活かした別のものに変えていく作業。これこそが、彫刻家のおこなっている極意であるとする。
参加者は半信半疑で楽しんだ。

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