Summer Camp 1996
Guest Lecturer: FUJI Hiroshi
藤浩志
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計画にあたって kero
  私達のまわりでは多くのものが流れています。
水、空気、時間、生物、人間、動物、情報、もの、etc.・・・私自身。
そんな現在「流れの観察」は私自身の課題となっています。
  この灰塚ダムの計画地周辺でも緩やかに流れていた時間は加速され、あらゆることがらが激しく流れはじめているのでしょうか。
  避けられない現実として対峙してしまった激流。人の流れ、記憶の流失、生態系の変化。そしてそこに関係した人たちの意識の変化。様々な流れ。・・・私自身もまたその流れに巻き込まれようとしています。
  その流れの中で「輝く」ことで可能性を求め続けようとする灰塚の地域には深い共感と期待を感じています。
  今回灰塚アースワークプロジェクトという大胆な企画に参加させていただき、輝く瞳を持つ3つのキャラクターを登場させて作品をイメージしました。
  可能性の象徴としてのヤセ犬と、再生の象徴としてのカエル、そしてこの地域に潜むエネルギーの源としての龍です。
  ヤセ犬とカエルは私自身が近年制作を続けているキャラクターですが、龍についてはこの地域の民話やダム湖の性格等から必然的に登場したイメージです。
  彼らは何を見つめどのような物語を創ってゆくのでしょうか?
  まだ生まれたばかりの荒削りの計画案ですが、イメージが熟成され具体化できることを夢見つつ提案させていただきます。
1996年 9月12日 
藤 浩志 
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Index
   >> Base Plan [ハイヅカミュージアム構想]=[101匹ヤセ犬の犬小屋計画]
   ・ダム湖全体が永遠に変化し続けるミュージアムとなるシステムの構想
   >> Link Plan1 [1500のカイトが舞い上がる]
   ・ダム湖全体の上空にカイトが舞い上がる計画
   >> Link Plan2 [ダルマガエルの増加の物語]
   ・ダム湖の内部の水際に水位の変化によって現れるカエルの島をつくる計画
   >> Link Plan3 [ハイヅカスクリーン]
   ・ダムとしても利用できる大型スクリーンの建設計画


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