アートスフィア灰塚 2000アーティスト・イン・レジデンス
■□ 第一期:山内崇嗣  YAMAUCHI Takashi
 ■ 経歴
  1975 石川県生まれ
  1998 武蔵野美術大学油絵学科卒業
   昭和シェル現代美術賞受賞
 ■ 略歴
 1996 灰塚アースワークスプロジェクト(広島)
 1998 「ピッチシフター」企画  バー青山 (東京)
武蔵野美術大学卒業制作展 武蔵野美術大学(東京)
灰塚アースワークプロジェクト(広島)
 1999 ワンディワンショウ フリー・スペース・スリー(東京)
灰塚アースワークスプロジェクト(広島)
 2000 豪華粗品 金沢市民芸術村(石川)
山内崇嗣展 伊藤忠ギャラリー (東京)

山内崇嗣
上段:黒目スタジオ展示風景
下段:三良坂駅展示風景
山内崇嗣:テキスト

 僕が総領町で一ヶ月暮らした時と、今の暮らしは全く違います。今思うとそれはリズムは全く違います。僕は総領町にて伊部さんや南川さん達と共に暮らして共同制作といかなくとも、いろいろ場所を共有してきました。普段はあまり人に会うこともなく、制作する時も常に筆を進めてる訳でなく、用意は何時もしておいて描く気になるのを待ってやっとこさっとこ書き出すものです。
 総領町へ行く前は道具を揃えてペースはいつもの自分で、制作しようと思っていましたが、滞在するとみなさんの作品がじゃんじゃん出来てくる、またそれを見て正直焦りました。「僕も初めの計画の範囲以上にもっともっと作らないと!」って思ったのです。そして昼は手がクルクル動いてゆくようになるし、夜は勉強会と自分は何をするか考えるだけで頭の中はグルグルになってました。そのような環境の中で僕自身以前と変わっていったのでしょう。そのことは僕のそこでした記録を見て、また今僕の横にある今製作中の作品を見比べてみると考えさせられるものです。
 今、国立市の部屋の中の製作中の作品を見てから、その滞在記録をみると、そこは楽しげで、自分でしたことなのだけど、他人が僕にとって面白いことをしてくれたようにも見えます。今こうやって過去を振り返るように、未来の自分が今の自分を、自分なのだけど何処かよそよそしく見る日も来るのでしょう。時間は流れてるようで、その時その時の断片しかないのかな?と思う時もあればその逆を思う時もあります。また同じように自分は自分が産まれる前に起きた、見たこともない人の面白いことを僕が引き継いでより面白くして、まだ見ない未来の人に伝えないといけない、と思う反面見たこともない人やまだ見ない未来の人は本当に居るのか?もし居ないのなら今をより楽しくただ楽しくして居たらいいのか?って不純に思ってみたりもします。
 あぁ、また朝が来る。眠い。

アーティスト・イン・レジデンス伊部年彦新生活福井裕司南川史門山内崇嗣
アーティスト・イン・レジデンス福永信藤枝守吉野裕ビル・アーノルド
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